京都の手芸家、キルト作家 Sayoko のブログにお越し頂きありがとうございます。
暑い間、制作に励んでいたら、あっという間に9月になってしまいました。
昨日は通っている歯科医院に行き、その途中にある氏神さまの藤森神社に寄りました。
作品制作がひと段落ついた時、そのご褒美のような出来事が舞い込んできたので、藤森神社の神様にお礼のお詣りをしました。
藤森神社の参道には大きな古木が沢山あります。
ゴツゴツした太い幹を見上げると元気を頂けます。
私は木を縫うのが好きで、今制作中の作品も、中央に大きな古木を表現しています。藤森神社にある古木もイメージしながら縫っていますが、何より今回の木は、昔、我が家の庭にあった大きな木を想いながら縫っています。
その木は、家族の皆は「モチの木」と呼んでいました。
ずっと元気よく葉を茂らして、私たち家族の成長を見守ってくれていた木でした。
その木を8年前に事情があって切り倒してしまいました。。。。
今でも、可哀想な事をしたと、時々思い出しています。
今回その木を作品に縫おうと思いました。
私の木の表現には特徴があり、初めてご覧になった方は驚かれます。
手縫いでシワの表現をしています。
今では、木にこのシワ表現があれば「林サヨコ作品だな!」と思って頂ける様になりました。
教室の生徒さんにも、「シワシワの木」と名付けて技術指導していますが、この特徴あるシワシワの木の表現があるだけで作品がグレードアップするので、生徒の皆さんからとても喜ばれています。
町家作品と並んで、木のシリーズは私の代表作品となりました。
昨年はこんな作品を縫いましたよ。
木のシリーズは今後、どんどんと増やしていく予定です。
「木は根によって立つ。されど、根は人の目に触れず。」
作品制作期間中に、倉本聰さんのドラマを見ていて聞いたこの言葉。
この言葉を聞いた時、いろんな事を思い、私の琴線に触れました。
工房で一人、長時間縫い続けてきた私の創作人生ですが、この言葉にとても励まされました。
藤森神社の神様がこの言葉を私に下さった、、、そんな風に勝手に思いながら縫っています(≧▽≦)
「町家キルトと古木」が、今回の新作のテーマです。
いろんな物語を感じて頂ける、夢ある作品に仕上げていきたいと思います。