京都のキルト作家、手芸家 サヨコのブログにお越しいただきありがとうございます。
町家キルト教室の基礎と応用コースのカリキュラムの修正リニューアルをしました。
指導作品自体は変わりませんが、より丁寧に分かりやすくなりました。
教室の内容を少し説明しますね。
入会を希望されている人は参考にしてください。
町家キルト教室は、基礎・応用・創作、その先は研究会(自由クラス)という段階があります。
基礎コースは4作品。
B4サイズほどの大きさで、町家キルトの基礎技術を指導します。
基礎コースは、キットが用意されていて、縫製技術指導が中心です。
材料が決まっているので、布選びや色彩に困ることなく縫うことだけに集中できます。
そして、指導された通りに作業を進めると自然と作品は出来上がっていきます。
4作品のほかに、小物作品が2点あります。
基礎コース修了までは1年半ほどかかります。
続いて、応用コースは3作品。
サイズが大きくなり(40~60㎝程)制作期間は長くなりますが、基礎技術の応用編なので技術的には難しいことはありません。
応用コースからはキットはなくて、好きな布を使っていただきます。
技術指導とともに、製図指導、布選び色彩アドバイスが加わります。
イメージを形に表す練習に入っていきます。
この2つのコースを修了した時点で、町家キルトの『縫製技術』は全て習得できています。
いわゆる、見た景色を「縫える・縫えない」という目で見るようになる「町家キルト脳」を手に入れた状態になります。ここまでで入会してから3年~4年かかります。
今回新たに、応用コースの方には、カリキュラム以外のキット作品をご希望で制作して頂くことにしました。
今後、サヨコワールド満載のデザインを増やしていきますので、「製図は苦手。キットで手軽に作りたい!」という方にはおすすめです♪
創作コースは3作品。
基礎応用コースで習得した町家キルトの縫製技術を基に、自分が縫いたいと思うオリジナルの「町家キルト」作品を自分で製図して、自分の考えで縫っていく段階に入っていきます。
創作コースでは、生徒さんの頭にあるイメージを具体的に引き出して、製図指導をして、縫い現わすお手伝いをするのが私の役目となります。
創作コースで卒業となります。
入会から卒業まですべてのカリキュラムを修了するまで、5年~6年かかります。
卒業のあとは、希望者には研究会に進んでいただき、好きな作品を自由に作っていただきます。
研究会は月謝制ではなく、年会費制で教室は月1回になります。
研究会になると、私からポイントアドバイスを受けるだけで自由に縫えるようになります。
研究会では、高度な作品をじっくりゆっくり制作されるので、1年間で1作~2作品程度です。
1作品に2年ほどかけられた方もおられます。
研究会の生徒さんは、複雑な町家キルトや、風景キルト作品を希望されますので、そのデザインを縫える製図に直すアドバイスとデザインに合わせた縫い方、そして色彩アドバイスをしていきます。
研究会に入られて、今一番古い生徒さんが入会されて15年目です。
開講初期のころの生徒さん達は、今よりずっと早く制作されていましたが、最近はじっくり焦らず制作される方が多くて、初期のころより年々在籍期間が長くなっています。
というのが町家キルト教室です。
こちらの教室展のブログをご覧いただくと、生徒さんが制作された作品がわかります。
今回、カリキュラム作品の制作進行を工程別に細かく分けることにしました。
その日の作業内容をまとめてホワイトバードに書くのをやめて、ひとつひとつの工程を解説したプリントを作り、作業が出来た順番に次の工程プリントを配布するというやり方に変更します。
全体の指導内容は変わっていませんが、同時にスタートした仲間と進行速度が変わってきても、個別対応できるようになります。
思いがけないコロナ感染問題によって、時間をいただき、カリキュラムの見直しが出来ました。
コロナが無事終息するまで、誰も何が起こるかわかりませんが、前向きに取り組んでいると良い方向に進んでいけそうです。
手芸の楽しさと、何歳になってもスキルアップできる感動と、学ぶ喜びを伝えていきたいと思います!