京都のキルト作家、手芸家 サヨコ のブログにお越しいただきありがとうございます。
インスタグラムに作品写真を投稿すると、見る人の作品の好みが分かって面白いです。
「古都錦秋」は、海外の方に特に人気です。
他の作品とは、イイネの数に格段の差があります。
2020年8月25日現在で、1,200以上のイイねがあり、見た人の数は20,000人を超えているのです。
この写真はインスタグラムのアプリを通していますので、明るめに加工されていますが、海外の方々には、暖色のハッキリした色合いが目に止まり好まれるようです。
この作品は、創作初期の作品で町家キルト連作の中では小さめで、デザインも簡単なので私の中ではメイン作品には入っていませんでしたが、思いがけない反響に驚いています。
縫製も最近のものに比べたら、とても簡単なものですが、パッチワークの好きな方にとったら、このような単純な構成の方が、風景キルト作品のデザインの参考になって良いのかもしれません。
そして海外の方にとったら、京都の秋という憧れの風景と重ねてくださるのかもしれませんね。
個展に来ることのできない日本の地方の方々や、海外のいろんな国の方々が、インスタグラムを通して京都の「町家キルト」を目にして、私の創作活動を見守ってくださっているのが嬉しいです。
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古都錦秋は、町家キルトタペストリーの技法では初期の段階です。
このような民家と山の風景をミックスした構図が私の作品の特徴となり何枚も作品を縫って、最終的に行き着いたのがこちら↓「美山かやぶき物語」
単純な山の稜線が消えて、縫い合わせが分からなくなっています。
縫い順は見ただけでは決して分かりません。
縫った私自身でさえ、完成作品を見てどうして縫ったか分からないくらい複雑です。
個展会場で、2m超えの1年がかりの作品と、数週間で出来た30㎝の作品があった場合、30㎝の小さな作品の方を、より強く感動されることもあります。
初期の簡単な作品と、最新作の高度な作品と比べた時、どちらが良い(好き)という判断は、見た人の感性やその時の心情によって変わります。
人の心が動く作品は、手間や大きさには関係しないのだということが分かります。
30cmの作品も、2m超えの作品も、自分を表現する作品として、一針一針心を込めて縫っていきたいと思います。
その作品のどれかが、誰かの心の灯りになれたらいいなと思います。