りんごの思い出

2016-06-06

1999年に開催した従姉妹とのキルト二人展で、町家キルト第1作を展示したのが、私のキルト人生の始まり。

その展が始まる前、今は亡き母が、差し入れやお祝いを下さる方々に、お礼に渡すようにと、私と従姉妹の分まで、手作りの布りんごを沢山作って用意してくれたのでした。

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そのキルト展のDMは、私は友達に数枚配るくらいで、私のお客様などほとんどいませんでした。。

先日のイベントで、町家キルト物語をお話した後、1人のおばあさんが、私に話かけてこられました。

「先生、ご無沙汰しています。初回のキルト展の時、先生のお母さんが作られたりんごを頂きました。今でも大事に持っています。新聞を見て、きっとあの時の方だ!と思って見に来ました。お母様亡くなられたのですね。先生、長い間よく頑張ってこられましたね。」とお話下さいました。その方は従姉妹のお客様だったから、私は知らなかったのでした。

初回のキルト展の後、創作活動を始める決心をするまでいろいろありました。

その時、母が、「佐世子なら必ずやれる!やっとやりたい事が見つかったんやろ?お母ちゃんが応援するから頑張り!」と言ってくれたのでした。

母1人の応援から始まった町家キルトでした。

あのおばあさんから、りんごの話を聞いて、会場一杯に母の愛情と守りを感じました。