6年という月日、木を縫いながら亡き母を想う。

2018-06-12

京都の手芸家、キルト作家 Sayoko のブログにお越し頂きありがとうございます。

 

 

instagramでこの写真を見た知り合いが、「制作段階から、まるで木が生きているように感じる。」と言ってくれました。個展で、木の作品をご覧くださった方からもよくそのような有難い感想を頂きます。

この立体的に組み合わせる木と、針の先のような枝の表現は、【 Sayoko Quilt 】の特徴を最もよく表します。この作品は、町家キルトのような精密な型紙は存在せず、頭の中のイメージと手の動き一つで作り上げていく独特の制作工程です。

 

桜並木の新緑バージョン、しつけまで終わりました。

この後キルティングと刺繍が続きます。新作ですので、制作工程は一部しかお見せできませんが、いつか完成品をどこかの会場で発表できるように頑張ります。

 

実景のイメージ通り、出来上がりつつあります。

 

 

【木を縫う】というシリーズを縫い続けて行こうと思った作品

「桜並木~命~」

 

「桜道~希望~」

 

「月光~祈り~」

 

「心の森」

 

2012年7月の個展で、この木のシリーズを4点発表しました。ちょうど母が亡くなる直前の個展でした。今年の夏で母が亡くなって6年経ち、早いもので7回忌です。これらの作品を今見ても、あの頃の極限のような精神状態を思い出し胸が苦しくなります。

町家を表現する町家キルトシリーズも物語性がありますが、この木のシリーズは、特に私の心の奥深くを表現できるように思います。その内面を表現することによって、私の心は落ち着いていくんだと感じています。

7回忌までに、新緑作品を完成したいと思っています。