京都の手芸家、キルト作家 Sayoko のブログにお越し頂きありがとうございます。
桜の季節が終わり、新緑の季節に変っていきますね。
5月5日は、地元藤森神社のお祭りです♪
今年、町家キルト工房では、お祭りの旗を奉納しました。
お祭りが近づくと、町内の家の前に旗が立ち始め、賑やかになります。
さて、過ごしやすい気候になり、布を洗ったり整理したり、作業部屋を制作しやすいように片づけたりしています。
新作のタぺストリーの製図が完成し、次は色彩計画を始めています。
私はどの作品もデザイン画などに一切着色せずに、全て頭の中でイメージして、布を合わせていきます。
イメージに合う布を材料箪笥から次々と出していきます。
というか、、持っている布から発想(布ありき)して、デザインするので、その布を材料箪笥から出して確認という作業になります。
デザイン画と、実物製図と、材料箪笥から出した布を見比べ完成イメージをつかみます。
縫い始める時は、微妙な色の違いを見て、籠に色分けしていきます。
籠に分けてあるのは、瓦布用です。
沢山の布数を扱う作品を縫っていく上で大切なのは、このように布を分けて整理をする事です。
私の作品は、モチーフは建物や風景に特化しています。
材料は、古い着物地を使用しています。
建物や風景の質感に合わすように、着物地も、絹・麻・綿といろんな素材を使い分けます。
また素材が絹の着物であっても、縮緬・羽二重・紬、、、など布によっていろんな質感があります。
それらを、使い分けて縫うと、奥深い風景作品になります。
布選びや配色は、町家キルト教室の生徒さんが一番難しいとされるところです。
個展来場者で、アメリカンパッチワークをされているというお客様方も「配色が出来ないから。。。」と相談に来られるかたが沢山おられます。
一般の方は日々色を注意深く見るという習慣と、綺麗なものをみる、好きな色・自分の心が落ち着く色を知るというところから始まるのではないかと思います。
私は教室で色彩指導するために、AFT1級色彩コーディネーターの資格を取得しました。
でも、資格を取ったら万事OK!という事ではなく、色彩感覚は常にブラッシュアップしながら、感性を磨き続けて、日々の生活に取り入れることが大切なんだと実感しています。
布を見分ける目や色彩感覚が自由になると、本当に縫いの楽しさが倍増して、作品のランクが数段上がって行きます。
私は、自分の作品から、布や色彩を見る楽しさを感じてもらいたいと思っています。
今回の新作は、来年の創作20周年記念作品として縫いますので、20年間の総まとめのような作品にしようと思っています。
「The 町家キルト!!」みたいな作品です(笑)
緻密な構成と、多色使いの特徴は存分に出していきます。
なかなか、面白いデザインですよ♪
出来上がりは、タテ200cm×ヨコ190cm位の予定です。
個展発表用の大型タペストリーの制作は、前作「美山かやぶき物語」完成以来、1年8ヵ月ぶりです。
制作期間は、ゆっくり縫って約1年と決めていますので、1年間の制作モチベーションが続くように楽しんで縫っていきたいと思います。
※制作工程は インスタグラム で、ボチボチと投稿していく予定です。