縫いに費やした人生の時間 家に居る時間

2020-04-03

京都のキルト作家、手芸家 サヨコ のブログにお越し頂きありがとうございます。

 

私は子どもの頃から手芸が好きで、友達も少なくずっと家で手芸をしている、周りから見たら変わった子供でした。

家で一人で手芸をする時間が何より幸せでした。

大好きな絵です。蕗谷虹児「縫いとり」

 

 

私の若い頃、バブルの時期は、周りのみんな毎日楽しげに浮かれていました。

「そんな家で縫い物ばかり、何が楽しいの?人生をもっと楽しめば?」

と、散々馬鹿にされました(笑)

 

今も変わらず、毎日縫っています。

縫う事、縫いを指導する事が仕事となりした。

 

縫製技術や製図を教室で指導していると、生徒の皆さんは

「これが独学なんて考えられない!」

「この製図が何故そんな簡単に書けるのですか?」

「そんなに毎日縫って、嫌にならないのですか?信じられないほど凄いです!」

と驚かれます。

私は技法については、なんの苦労もなく湧き出てきますし、縫う事が楽しくてたまらないから、飽きることはありません。

皆さんに驚かれる事に驚いてしまいます(≧∀≦)

 

今世界中が自宅待機、外出自粛ですが、私は皆さんが今体験している「家にいる」という事をずっと幼い頃からやり続けているのです。

 

私の作品をご覧になり、その緻密さと、かけた時間を驚かれますが、皆さんが今まで使ってきた外に向かう時間を、私は家の中で縫う事に使っていたという事です。

 

 

自分を見つめ続け、縫い続けてきて、作品として表現出来て、こうして家に居ながら自分の縫いの世界を発信できている事に喜びを感じています。

家に居て縫いに費やした人生の時間は無駄ではなかったと思っています。