外出自粛で想う、地元の風景を縫う町家キルトの世界

2020-04-06

京都のキルト作家、手芸家 サヨコ のブログにお越し頂きありがとうございます。

 

昨日、稲荷大社までいつもの散歩に出かけました。

 

 

外国人観光客の姿はほぼなくて、昔の稲荷大社に戻ったような静かな光景です。

 

こんな人のいない千本鳥居を写真で撮れるなんて、ここ数年を振り返り奇跡のようです。

 

2006年に制作した「伏見稲荷千本鳥居」小さな額装作品ですが、個展ではとても人気です。

久しぶりに人のいない千本鳥居を見る事ができて、また千本鳥居を縫いたくなりました。

「大きなタペストリーで縫ってみたら迫力があるな。赤い布を集めるのが大変かな?構図は?」などと鳥居をくぐりながら考えていました(≧∀≦)

私は感動する景色を見ると、頭の中に布やら製図が浮かんでしまい、ゆっくり景色を楽しむ事が出来ないのです。

教室では、これを「町家キルト脳になる」と呼んでいます(笑)

 

 

2月位までは、この千本鳥居には、溢れる程の観光客が歩いていました。

でも、今の状況では、人が少なくて良かったと、気楽な事は言ってられないです。

この千本鳥居に溢れる程の外国人観光客がいる事が、どれほど世界が幸せな状況だったのかを思います。

 

インスタグラムに動画も載せているので、外出自粛でお家にいる方は、歩いた気分になって、お稲荷さんのパワーを受け取って下さい!!

 

 

私は、地元の風景や建物を自分の手芸の技で表現しようと思い創作活動を始めて今年で20周年。

 

教室開講以来ずっと、遠くへ行かなくても、自分の周りの素敵な風景を見つけて縫ってみよう!と教室の生徒さんに伝えてきました。

 

 

身近な風景からモチーフを見つける町家キルトの世界を、これからも個展を通して発表していきます。

そうする事で、作品をご覧になった皆さんも自分のご実家やご家族、懐かしいおじいちゃんやおばぁちゃんの居る田舎の風景に想いを馳せて、「自分にとって何が大切かを」想像して頂ける事でしょう。

外出自粛、人との接触を避けなければいけないという、今の哀しい状況の中で、町家キルトに込めてきた想いを日々再確認しています。

 

この家は祖父の実家。林家の本家をデザインしたものです。

 

 

これは伏見稲荷大社の近くにあるお寺、茅葺き屋根がすてきな「瑞光寺

ちょうど桜咲く今の季節を表現しています。

 

普段何気なく見ている建物でも、町家キルトになると、とても可愛く表現できるのですよ♪

小さな小さな活動を続けてきましたが、私の手芸で出来る事をこれからもコツコツ頑張ります!