京都のキルト作家、手芸家 サヨコ のブログにお越し頂きありがとうございます。
昨日、制作中の新作タペストリーのメイン部分が全て完了しました!
制作ノートを見ると、
2019年4月1日デザイン開始
2019年4月10日製図開始
2019年4月26日縫製開始
と記録されています。1年がかりで、縫い終わりました。
次は、額縁部分の工程に入ります。
額縁ポイントの布は、ライトグレイッシュ〜ソフト24(淡くくすんだピンク)に決めました。
このポイントの色やその次にくる額縁の色は、その作品をより良く見せる色を選ばなければなりません。
その作品のイメージを決める色です。
これを失敗すると、作品が台無しになる重要な役割です。
しかし、これらの色は、自分で染めて作るわけではなく、持っている布から選ぶわけですから、選べる色に限りがありなかなか難しいのです。
色の三属性(色相、明度、彩度)から色の位置を考え、作品全体の色彩と絡ませて決めていきます。
タペストリーは、数百種類の布を使用するので、その配色はとても複雑になります。
今回も、この作品の為に買った布はただの1枚もありません。
全て箪笥にスタンバイしてくれていました♪
そして、このピンク布の次に縫い合わせる額縁布は、つい最近友達が
「サヨコさん、両親の家の整理してるんだけど、着物の反物が沢山あるの!もらってくれる〜?」
と言って、わざわざ送ってくれた反物の中にあったのです。
それが、本当に素敵で、この作品の為にあったような布なんです。
本当に毎回、タペストリーを縫うたびに必要となる直前に、布が届くのです。
本当に不思議です。私はどの作品を縫う時も、その時に布が無くても、
「大丈夫、必ず布が来てくれる!」
と言う、不思議な確信があり、その通りになるのです。
感謝しかありません。
この写真は昨年5月始め頃で、縫製を開始してすぐの頃の写真です。
この頃、1年後に世界中にコロナウィルスが蔓延してるなど思ってもいませんでした。
この作品を沢山の方々に発表出来る時、日本はどのように変わっているのでしょう。
この作品の前に、多くの方が笑顔で集まり、皆んなで語り合える日を願って、最後の工程に進みます。