京都のキルト作家、手芸家 サヨコ のブログにお越しいただきありがとうございます。
コロナ感染防止でお休みしていた教室を6月から再開しました。
コロナが落ち着くまで、クラスを半分に分けて、3~4人のグループにして、第1、第3週クラス・第2、第4週クラスにして開講です。
机の配置を変えたり、3部屋あるので間隔を広くとって着席していただいてます。
久しぶりのお教室、生徒の皆さんにお会いできて、嬉しかったです♪
「先生、コロナでいろんな連絡や段取り大変でしたね。。」と労ってくださる生徒さんもいてくださり感謝です。
また、4月から入会を待って下さっていた新入生の方々もお越し下さり、町家キルト教室の仲間が増え、本当に嬉しいです。
在籍生徒の皆様、新入生の皆様、コロナ休講にご協力いただいて、本当にありがとうございました。
そしてまた変わらず集まってくださり、みんなで楽しくお教室が出来ること、心から嬉しく感謝いたします。
クラス半分に分けて人数が少なくてさみしい感じもしますが、小人数だとじっくり個別指導が出来るので、良かったと思います。
町家キルトは、最初の1作めに基礎が詰まっています。
町家キルト教室1作目のカリキュラム作品「蔵と1本杉」
初回の教室は、『工程1・板壁部分の7枚を縫う』
細長い布を7枚縫い合わせるだけです。
縫物をやっている方でしたら「なんだ、簡単!」と思われると思いますが、その7枚縫うための工程説明に教室一回の2時間使います。
そしてこの作品完成まで月2回教室で4カ月(7〜8回)かかります。
パッチワークをされている方なら、たぶんこの作品は写真を見たら形にできると思います。
「これに4カ月?!」と思われることでしょう。
4カ月で縫製のコツ、古布の扱い方など、この後に続く町家キルト作品を縫うための基礎が詰まっている大切な作品です。
簡単に直線で縫えるような仕組みになっているのに、先走る事により、縫いがややこしくなる事が町家キルトには、多々あります。
工程を順番に進むと、「わぁ!こう繋がるんだ!」と驚きの気づきがあります。
その気づきが、次の作品のヒントとなって、更に複雑な作品が縫えるようになっていくのです。
その気づきを持たないまま、進んでしまうと、ずっと組み立て方が理解できないまま、町家キルトの楽しさに気づかないままになってしまいます。
早く縫い上げることや完璧を求めることに意識を持つより、その工程1つ1つを楽しみながら丁寧に縫うことが何より大切です。
「一針一針を大切に。1作1作を大切にして、次につなげる」
私が自分の作品創りで心掛けていることです。
作品がたとえ歪んでいようが、針目が大きかろうが、その時一生懸命楽しんで作った作品は、何年たっても愛おしいものです。
1作目の間違いや気づきをもって2作目に挑む。
1,2作目の気づきをもって3作目へ。
間違っても、全然かまわない、ただ同じ間違いは繰り返さない。
前作よりも少しでも良くなるように。
そんな風にして進んでいくと、いつの間にか技術が身についています。
私の町家キルトは独学自己流です。カリキュラムも完全オリジナル。
私は、生徒さんに技術の押しつけや縫い方の強制はできるだけしないようにしているつもりです。
個展やTVで私の作品をご覧くださり
「町家キルトを縫ってみたい。あんな風に仕上げてみたい。」
と思ってくださる方に、私の作品の縫い順やこだわってる所、経験から見つけた縫い方のコツなどをお伝えしています。
「私はこうして縫いました」という方法をカリキュラムにしているのです。
いろんな作品を縫ってきた中で、きれいに縫い上げるコツや、簡単な縫いを複雑に見せる製図法、布に関する考え方など、充分身につけてきました。
それらを生徒さんが分かりやすいように、失敗せず縫いなおしの無いようにカリキュラム進行を考えています。
「林先生の見本作品みたいに縫い上げてみたい」と思ってくださるなら
まず言われたとおりに真似てやってみる。
頭を柔らかくしてまず手を動かす。
そしてそのやり方が身に付き、納得できた時、「こんなことやってみよう!このほうがやりやすいかも?」と自らのアイデアが閃いてくるようになるのです。
何事も順序だてて、慌てず段階を踏んで、基礎を身につけることが大切だと思います。
などということをいつも生徒さんにお伝えしています。
自分の作品を創る手芸家という立場を優先順位1番にしてきましたが、創作活動と同時に教室を長年やってきた中で、指導することの面白さや、やりがいを最近特に感じるようになってきました。
コロナという難関を突破して、町家キルト教室そして林サヨコ、更にパワーアップしていきます!
第1週目前半のクラスが終わり、来週は第2週目のクラスの生徒さん達が待ってくださっています。
皆さんが、町家キルトを楽しんで、今後の人生に彩りを添えていただけたら幸いてす。