京都のキルト作家、手芸家 サヨコ のブログにお越しいただきありがとうございます。
私の父は今年88歳になります。
体は健康ですが痴呆があり、週3回ディサービスに通っています。
父と毎日過ごしていると、イライラしたり情けなくなったりすることがあります。
介護をしている人は全員同じ想いを持ちながら、過ごしているのだろうと思います。
母は8年前に75歳で亡くなりました。
母は私が高校生の頃から体が弱くて、ずっと病院通いをしていました。
最期は癌で完全寝たきりとなり、私が家で介護をしていて、最期は病院で亡くなりました。
母の壮絶な病との戦いは、今思い出しても胸が苦しくなります。
母が家で寝たきりの時、すでに父は痴呆が出ていて、母が深刻な状態になっていることを理解せず、私の精神的な負担は大変大きくなっていました。
母が亡くなって今年の夏で丸8年となります。
ようやく母の死を乗り越えて、自分の足で歩けるようになった感じです。
私は両親の介護を一人でやりながら創作活動と教室を続けてきました。
それは今の私にとって自信となっています。
私が我慢強いのも、努力をすることも、全て現在までのいろんな経験からきているのだと思います。
35歳で教室を始めた時、生徒さんはほとんどが50~60代の立派なご家庭の主婦でした。
そんな年の離れた生徒さんを、独身の私が指導できたのも、女性が抱えているいろんな苦労を母を通して目にしたり、私自身が若い頃に実際経験していたので、生徒さんとの精神年齢が同じような感じだったので、やってこれたのだと思います。
最近、私の周りの人達が両親の介護が始まり、いろんな悩みを聞くようになりました。
そのほとんどの悩みを理解し共感できます。
たいしたアドバイスはできないのですが、そんな時、私の経験を話すと
「サヨコさんに比べたら、私の悩みなんて小さいです。なんだか元気出ました!」とおっしゃって、笑顔になってくださいます。
女性と関わる仕事なので、私の経験は本当に無駄ではなかったと思います。
「経験に勝るものはない」
私の経験や想いが、作品に表現できたり、私の周りの人に元気を分け与えることが出来たら、母や私の苦労は報われます。