人の可能性を応援する大切さ

2020-09-19

京都のキルト作家、手芸家 サヨコ のブログにお越しいただきありがとうございます。

 

1998年11月に私は最初の町家キルト「町家と蔵」を縫い始めました。
ちょうどそのころ姪っ子が生まれました。

姪っ子は22歳となり、現在芸術系の大学4回生です。
姪っ子の成長は、町家キルトの歴史と同じです。

そう思うととても感慨深いものがあります。

 

 

私が創作活動と教室を本格的に始めようとしたとき、

 

「なんのバックも社会経験もないあんたなんかには無理。やめたほうが良い。あんな地味な作品だれも興味ない。教室も生徒が長く続くはずもない。」と言う人がありました。

 

そんなことを言われて私が「やめようかな。」と、気弱になって悩んでいるとき

「やってみたらいい!佐世子になら出来る!」と、背中を押してくれたのが、母や兄でした。

 

近所の仲良くさせて頂いていた方も

「そんなふうに言われて、自分の才能に気づかないまま終わる人が沢山いる。頑張って!」と応援してくださいました。

 

もしあの時、無理と言う人のいう事を聞いて、創作活動をやめていたら、私の今ある作品全てはこの世に存在しません。
町家キルトを通して知り合った多くの素敵な生徒さん達や、ものづくりに関わる多くの人との出逢いもない人生だったのです。

 

作家としての作品制作や、手芸を教えることに才能があることに気づかないまま、
‟すこし手の器用な人”というだけの、まったく違う人生を歩くことになっていたでしょう。

 

私は自分がこの経験をしたからこそ、人の人生の邪魔は絶対してはいけない、人が挑戦しようとすることに対して「無理」という事は、言ってはならないと思うようになりました。

 

母達がしてくれたように、背中を押して応援する人でありたいと思っています。

 

2016年に入会された生徒さんのお話をします。
その方は私の初期からの個展全てにお越しいただいていて、町家キルトのファンでいてくださいました。

 

作品展の度に
「習いたいけど、私には無理。。。」といつもおっしゃっていました。

 

2016年の生徒展にお越しいただいたときも
「習いたいけど。。。。」とおっしゃっていたので

 

「では、最初の作品1作だけ作ってみたらどうですか?
1作だけ作って辞めるという事前提で入会してください。」と言いました。

 

そうしたら入会されることをようやく決意されました。
仲のよいお友達も、一緒に入会されました。

 

今、そのお二人(70代)は現在も在籍され4年経ちます。
最後の創作コースに進まれて、ご自分で製図が出来るまでになっておられます。
教室はほぼ皆勤で、毎回とても楽しんで意欲的に制作されています。

人生の中で、町家キルトを制作し、家族や友人からも「よく頑張ってるね!」と言ってもらえる時間を過ごしてくださっていることが、本当に私は嬉しいです。

 

「あの時、やったら良かった。。。私も出来たかもしれない。。。。」

 

そう思い続けて悔いる人生より、やってみること。
やってみて、自分で「ダメだった」と納得して、軌道修正して歩めばよいと思っています。

 

多くの人に私の活動や、作品を見て「私も頑張ろう!!」と思ってもらえたらと願っています。