京都の手芸家 サヨコ のブログにお越しいただきありがとうございます。
林サヨコ創作キルトの世界2020
11時~18時(最終日16時まで)に変更になりました。
☆終了時間がDM記載時間と違っていますのでご注意ください
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インスタグラムに作品写真を投稿すると、海外の手芸愛好家の方々から沢山コメントを頂きます。
そのなかで、先日投稿した「紅葉道」を見たある海外の方から頂いたコメントがとても私の心を打ちました。
英語が得意ではないのですが、なんとか直訳してみると
ポピュラーな作品を縫っていても楽しいとは思わない日々をすごしていた。
そしてアーティストとして自分に正直である必要があることを思い出した。
縫う事を楽しむためには、完成品ではなくて作る工程を楽しむべきなんだ。
期待されるものではなく、楽しむものを作る。
そんな時、あなた(林サヨコ)の作品が、目に飛び込んできた。
それは、私が知っている布作家のだれの作品にも似ていないものだった。
あなたの作品は私を奮い立たせてくれた。
アーティストとして自分自身に忠実であることは、職人技と美しさの新しい例をもたらす・・ということを私に気づかせてくれたことに感謝する。
みたいな内容のコメントくださいました。
私の作品が海外の方の物づくりに、気づきを与えることが出来て本当に嬉しかったです。
インスタグラムをしていると、日本だけではなく、世界中の手芸作家や手芸愛好家の方の作品を目にします。
そんななか、自分でも「私の作品は、日本や海外にも類を見ない作風なんだ」と実感するようになりました。
私は手縫いにこだわり、唯一無二の作品制作を目指してきました。
今までの日本の手芸は、【誰でも簡単に早く縫えて可愛らしいもの】が好まれていたように思います。
そして、【誰もが簡単に習えて、早く広まる作風】が良しとされていました。
私はその商業ベースに乗ることを望まなかったし、私の創りたいものや目指すものは日本の手芸界にはありませんでした。
だから、無所属の個人で創作活動を行ってきました。
「自分自身がライバル!」と思いながら、前作を上回る次作を創り続けて20年が経ちました。
そして日本人は、TVや本にでて認知のある人や、賞を取った人、大きな会社に所属している人しか認めない傾向にあります。
誰もやっていないことをやり続けている私の活動を、世間に知ってもらうことは本当に時間がかかりました。
教室でも「早くすぐに仕上げたい」「すぐに上達したい」という生徒さん達(一周りから親ほど年上の方々)に、コツコツ時間をかけて基礎を積み上げていくことが大切なんだという私の作風を伝えることが一番難しかったです。
20年、コツコツ続けてきて、周りの皆さんも生徒さん達も、私が目指していることを理解してくださるようになりました。
1998年11月に1作目の「町家と蔵」を縫い始め、創作からは22年。
教室を始めたのが2000年5月で本格的な活動が20年。
他に類がないやり方の「町家キルト教室」を開講したときの20年前は、いろんな心無いマイナスの言葉を受けました。
でも私は心の中で「いつか絶対、実績を重ねて結果を出す」と強く思い続けてきました。
それを強く思い続けられたのは、好きなことをやっていたからです。
好きなことを続けることが大切
夢や目標もつことが大切
でもこれらは、本当はとても難しいことで、簡単に言って人に勧められるものでもありません。
そのいろんな複雑な思いは、きっと個展会場で作品達が皆さんに伝えてくれることでしょう。
今回、海外の方が、私の作品写真1枚をみて、素敵なコメントを頂き、本当に私にやってきたことが伝わり始めたことに嬉しい気持ちでいっぱいになりました。
見ず知らずの遠い外国の方から素敵なエールを頂き、私の作品が海外でも通じることに大きな喜びを感じました。
・・・・・継続は力なり・・・・