今日は、松本酒造に行ってきました。
個展で一般公開する前に松本酒造の皆さんに、先にご覧頂きたいとお願いしましたら、快くお招き頂いたのでした。
従業員の方が、完成した作品を蔵の中にかけて下さいました。広い蔵の中では、3メートルの作品も小さく見えました。
社長ご家族や従業員の皆さん歓声をあげてとても驚いて作品を見て下さり、作品完成を喜んで下さいました。
その後、松本家の迎賓館である万暁院にご案内頂きました。
美味しいお抹茶を頂き、松本社長の酒造りへの想いを聞かせて頂きました。
二百有余年に渡り、米と伏見の水にこだわり、頑固に本物の日本酒造りを続けておられる松本酒造。古い蔵を守り蔵人達を大切にしてきた、歴代当主の心を感じる素晴らしい空間でした。
美しい物を美しいと感じる感性を磨き、派手な事はせずに地道に酒造りを続けていくという松本社長のお話は、私のキルト創りに共通する思いでした。
2年かけて、2,000枚以上の布を繋ぎ、数万粒の刺繍を施した「伏見縫酒蔵風景」これだけの手間をかけるに値するモチーフだったと再確認しました。
私が自分の再起の作品に松本酒造を選んだのは、間違いなかったです。
蔵を案内して頂く間、自分が縫い上げた作品の中に入ったような気持ちになりました。蔵の精から力を頂きました。
松本社長ご夫妻に感謝と作品への想いを伝え、本日、「伏見縫酒蔵風景」は完全に完成いたしました。